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(つづきです)
例文2: 「台北で李登輝総統と会談」
「台北」「李登輝」が一発で変換できるかどうかが重要で,登録さえされていれば楽勝ですが,賭けに出て裏目に出た場合は大惨事です.
Graffitiの場合はこのあたりを常に判断して勝負を続ける必要があるわけですが,Windows の IME2000 では一発で変換するこの単語が,日本語
PalmOS 3.1 の場合は「台北」は「だい+きた」,「李登輝」は「すもも+のぼる+かがやき」と逃げるのが正解でした.しかしこんなのは実際にやってみないとわかんないですよね.
手書きだと「台北で李登輝」までは何も悩む必要ありません.ところが落とし穴は意外なところにあって僕の場合「総」が全然ダメでした.認識までの時間を延ばしてはじめて,候補の後の方で表示されるようになりましたが,これにはほとんど泣きそうになりました.あ,もちろんこれは僕の書き癖のせいだと思います.
どちらの方法でも,この例文の場合は入力方法を限定してしまうと,ものすごくストレスが高まったというか,ほとんど入力不能に近い*2
レベルでした.ところが GOGOPenを起動してから入力にかかれば,実にストレス少ないんです.というか変換してみてダメだとわかった場合でも別の方法にいつでも逃げられるんで立ち直りが早いし,精神的ダメージ(?)
もかなり軽減されます.
Graffitiの宿命と,手書き認識の限界
昔の PCみたいな単漢字変換でコツコツいくのなら Graffitiだけでもたいていの場合,なんとかなるのは間違いないですね.ただしこれだと多くの同音異義語の一覧の中から目的の候補を探し出すことの連続になり,小さい画面では非常に疲れます.しかしこれを嫌って変換のきざみを長くすればそのぶん辞書に裏切られるリスクは高まるでしょう.訓読みや送り仮名まで打って変換する作戦は,確実ですがそれだけ文字を打つ数が増えていきます.これってある意味では,リスクとコストとリターンとを常に秤にかけながら決断するよう迫られている状態といえそうです.
よく考えてみると,これは Graffitiが悪いんじゃなくて,かな漢字変換辞書の出来とか,もっと言えば日本語そのものから来る問題ですが,とはいえこれが思考の妨げになるのは間違いありません.手書き認識が楽に感じられるっていうのは,たぶんこのあたりのことを一切忘れてしまえるからなんだと思います.
変換の認識率については,むしろ Graffitiの偉大さを再認識しました.本来 Graffitiの仕事ではない漢字変換を度外視すれば,認識率は圧倒的に
Graffitiがすぐれています.また認識されなかった場合でも Graffiti なら最悪でもヘルプを画面に呼び出せば*3
即座に解決します.対して手書きの場合はどんなに練習しても自分の手癖と合わない文字ってありますし,第一ありとあらゆる漢字を練習するわけにはいかないから,学習する効果は高くなりにくいはずです.まぁこれもまた,日本語の手書き認識という大きなチャレンジをやっているせいであって
GOGOPen のせいでないことももちろんです.
とりあえずのまとめ
しかし GOGOPen はある意味よく出来ていて,自分の画面の中でも Graffiti と日本語
PalmOSによる漢字変換を許しているし,画面内でのコピー&ペーストも普通に出来ます. Graffiti使いにとっては実際のところ,失うものはあまりありません.しかもその見返りに得られるものは結構大きいし,何よりかな漢字変換の呪縛から好きなときにいつでも逃れられるわけです.つまり同じ
GOGOPen の画面の中で Graffiti と手書きのいいとこ取りができる.単に手書き認識ができるということじゃなく,両方をスイスイ行き来できる自由さ・お気楽さを許してくれることこそが,
GOGOPen の良さじゃないでしょうか.
当然いろいろと注文したいことはあるのですが,今のところかなり気に入って使っています.試用期限がきたところで登録してしまう可能性かなり高いかも.昔と違って今では
Palm単体で通信したり書き物をする機会は確実に増えています.日本語 Palm OS自体がこうした機能を持っても,そろそろいい頃かも知れませんね.
Graffiti派の人も,一度ためしてみる価値ありかと.
ところでこれを開発した人って, Graffitiの持つ凄みを(とその限界も)ちゃんとわかって作っている,という印象を個人的には持ったのですが,実際のところどうなんでしょう
:-)
テスト環境
NEOS GOGOPen
for Palm(体験版) + スモール辞書
ネオスコーポレーション株式会社
IBM WorkPad 30J
日本語 Palm OS 3.1
 
*2 この文例では痛み分けっぽいですが,「李登輝総統」じゃなくて「陳水扁総統」としてみた場合,手書きの圧勝ぎみになります.僕は「扁桃腺」という変換を思いつくのに半日かかりました.
*3 Graffitiエリアからペン先を思いっきり上にドラッグする例のやり方で,GOGOPen
起動中でも Graffitiヘルプ画面を呼び出すことができます.
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